美波町が多目的地域交流施設を整備するために購入する民家=同町日和佐浦

 美波町は、同町日和佐浦の城山公園の一角にある民家を改修し、サテライトオフィス(SO)を視察する企業関係者や、「県南地域づくりキャンパス事業」で訪れる大学生が短期間宿泊できる多目的地域交流施設を整備する。SO体験施設としても利用できる。南海トラフ巨大地震発生時には住民の避難所になる。

 民家は木造2階建てで、延べ293平方メートル。町外在住者が1996年に別荘として建築したが、2009年以降は使われていなかった。日和佐城に近い標高約50メートルに立ち、四国霊場23番札所・薬王寺や大浜海岸、町中心部が一望できる恵まれた立地で、町が有効活用に向け所有者と売買交渉を進めていた。敷地1883平方メートルも合わせて購入する。

 1階にホール(69平方メートル)と洋室(19・7平方メートル)があり、風呂や台所、トイレを備える。2階には洋室(21・5平方メートル)と8畳の和室2部屋、トイレなどがある。これらを活用してSOの事務所や寝室などを設ける。

 SOの進出を検討している企業や、体験学習を行う大学などへ貸し出す予定で、宿泊可能人数は20人程度を想定している。年内の完成を目指す。

 施設の指定管理は行わず、町が管理する。町のSO体験施設は恵比須浜の町文化交流施設に次いで2カ所目。

 町は、購入費用として15年度当初予算に2千万円を盛り込んでおり、このうち半分は国土交通省の空き家再生等推進事業の補助金で賄う。築年数が比較的新しいため、屋内は手を入れる必要がほとんどなく、外装や浄化槽などを修繕する。

 県は、南海トラフ巨大地震が発生した際、28分後に、日和佐港入り口に最大9・8メートルの津波が押し寄せると推計している。このため、避難所としての運用や態勢整備も今後検討する。