年金情報流出の問い合わせに対応する職員=徳島市山城西4の徳島南年金事務所

 日本年金機構から流出した個人情報125万件のうち、徳島県内分が6924人に上っていることが22日に判明したのを受け、県内の年金受給者らは23日、あらためて機構のずさんな情報管理に対して怒りの声を上げた。情報流出に便乗したとみられる詐欺も全国で相次いでいるため、県警が注意するよう呼び掛けている。

 「不安しかない」。安田孝子さん(72)=上板町七條、主婦=は流出発覚から3週間がたった今も、自分が該当者かどうか分からずにやきもきしている。「生活の糧である年金が奪われないか心配している受給者に対し、きちんと説明責任を果たすべきではないか」と訴えた。

 流出した約45万人分の情報にパスワードがかかっていなかったことなどの情報管理についても批判が相次いだ。佐藤勝さん(82)=牟岐町中村、無職=は「家に鍵が掛かっていないのと同じこと。今後は厳格に管理してもらいたい」と怒りを隠さない。

 徳島南年金事務所(徳島市山城西4)を訪れていた高橋正代さん(83)=同市城東町2、無職=は「金融機関ならば預金を移し替えることもできるが、年金はそうもいかないし、腹立たしい」と憤った。今回の流出で若い人たちが加入しなくなり、制度自体が破綻する恐れにも触れ「誠実な対応で信用を早く取り戻さないと」などと注文を付けた。

 今月1日に年金情報の流出が発覚して以来、県内でも年金機構を名乗るなどの不審電話がかかっており、県警の把握分で23日正午時点までに2件あった。県警によると、12日夕方に県央部の80代女性宅にあった不審電話は「年金機構の者ですが、□□さん(実名)はいますか」などと2度かかってきたが、いずれも家族が「不在です」などと対応して被害は出なかった。