子どもたちが理解できるまで根気よく教えている新開さん(左)=徳島市福島2の渭東公民館

 元県立高校長で、数学教諭だった新開英毅さん(72)=徳島市末広2=が、近くの渭東公民館で地元の福島小学校児童を対象に、無料の算数教室を開いている。計算が苦手な高校生を見ていて、小学生のうちに基礎をしっかり教えてあげたいと思うようになり、2014年6月からボランティアで始めた。丁寧で分かりやすい教え方が子どもたちに好評だ。
 
 教室は、塾に通っていない児童向けに毎月第1、3木曜の2回、午後3時半から1時間余り開いている。現在は2~5年生15人が参加。学校の宿題や持参したワークブックなどで自習をしながら、分からないところを新開さんに質問する。
 
 新開さんは、優しい言葉で語り掛け、子どもたちが理解できるまで根気よく教える。その指導力が評判となって、開講時に7人だった参加者は倍増した。
 
 本年度から参加している福島小5年の遠藤ノアさん(10)は「教室に来て算数が好きになった」と計算ドリルに集中していた。
 
 新開さんは教員時代、分数計算が苦手な高校生がいることを目の当たりにし、小学校で基礎を身に付けておくことの大切さを実感したという。
 
 退職後、徳島大の大学開放実践センターで、住民らによる地域教育活動を学ぶうちに教室を開くことを思い立ち、公民館に相談した。公民館が福島小との橋渡しをし、同小に案内を送って参加を呼び掛けた。
 
 新開さんは「公民館や小学校の協力のおかげで実現した。算数や数学は小学校の時が一番つまずきやすい。1人でも2人でも救えれば」と話している。