遍路道に面した外壁に飾られた陶板。小林さんは「歩き遍路の人は必ず気付いてくれます」と話す=板野町大寺

 板野町大寺の遍路道沿いに住む小林清重さん(64)が、外国人遍路を励ます英語メッセージを書いた大谷焼の陶板作品を自宅前に掲げている。「Welcome Henro(ようこそ遍路へ)」「Please discover yourself(自分自身を見つけて)」といった温かい言葉が、歩き遍路をする外国人を励ましている。
 
 自宅が3番・金泉寺と4番・大日寺との間にある小林さんが、札所巡りをする外国人が増えていることに着目し、陶芸の特技を生かして自分なりのお接待をしようと、昨年12月に制作を始めた。5作品を掲示しており、今後も作品数を増やしていく予定だ。
 
 2年前、鳴門市の大谷焼の窯元の教室で陶芸を習い始めた。その後、近所の住民が自宅前に一輪挿しを飾るお接待をしていることに触発され「歓迎しているということが相手に伝わるように」と、英語を記した陶板を飾ることを思い立った。
 
 「私たちはあなた方をそっと後ろから押している」「1200年前から待ち続けていました」など、自分で考えた短い日本語をインターネットの翻訳ソフトで英訳。四国や寺の鐘をかたどった陶板に書き込んで焼き上げた。
 
 遍路道沿いで暮らす地域の住民は先祖代々、お遍路さんをもてなしており、小林さんは「祖母は家族の食べ物を削ってまでお接待をしていたし、父親もお菓子を提供していた。自分も年を取ったら何かしたいと昔から思っていた」と話している。