「どさくさ紛れ」の「どさくさ」は、どんな草かと辞書を引く。一説には江戸時代、佐渡金山の働き手を確保するために行われた、ばくち打ちの一斉摘発を「どさ」(佐渡の倒語)と呼んだところから、とある
大捕物の混乱を想像すると、なるほどと思うが、この説は怪しい。「どさ」より先に「どさくさ」という言葉は存在していたようで、辞書を何冊か繰った程度では、すっきりした答えは見つからなかった
こちらも、全くすっきりしない。学校法人「加計学園」の加計孝太郎理事長である。ようやく公の場に姿を現したと思えば、予定では30分ほどの記者会見を、さらに5分短縮し、「校務」があるからと去った。散々待たせて、これはない
獣医学部新設を巡り、愛媛県文書に記載された2015年2月の安倍晋三首相との面会について「記憶にも記録にもない」と否定した。「記憶」に「記録」。信用が暴落した言葉をあえて使ったのは、なぜ
誤った情報を伝えたと言えば聞こえはいいが、事実とすれば、うそをついて事を進めたのである。担当は減給10%、理事長は給与の10%の自主返納で、どれだけの人が納得するか
大阪府北部地震とサッカーW杯のはざま、はっきり言って、どさくさ紛れの記者会見。これで説明責任を果たしたつもりなら、世間をなめるにもほどがある。