7月1日に再開する鳴門グランドホテル=鳴門市鳴門町土佐泊浦

 運営会社の倒産で2月から閉鎖されていた鳴門市鳴門町土佐泊浦の鳴門グランドホテルが、7月1日から営業を再開する。ホテル・旅館の事業再生などを手掛けている楽帆(東京)の子会社「四国楽帆」(鳴門市)が建物を買収、運営する。鳴門グランドホテルの名称は存続し、年間3万5千人の利用を見込んでいる。

 鳴門グランドホテルは客室が45室。1階に食事処「たい庵」がある。1日から「たい庵」、2日から宿泊の営業を再開する。現在、客室のトイレ設備や畳を入れ替えるなど再開準備を進めている。

 同ホテルや海鮮料理・旅館の鯛丸、リゾートホテル・ロータスを経営していたナルト興業が2月、資金繰りの悪化から徳島地裁に自己破産を申請、破産手続き開始決定を受けた。閉鎖された同ホテルを四国楽帆が4月に買収した。買収額は非公表。鯛丸やロータスは別企業が買収したが、今後の具体的な計画は明らかになっていない。

 楽帆はコンサルティング業務のほか、北海道や福島県などで経営不振に陥ったホテルや旅館を再生する事業を手掛けている。四国楽帆は、楽帆が鳴門グランドホテルを買収するに当たって新たに設立した。スタッフは社員やアルバイト約30人体制とする。

 楽帆は「(ナルト興業の)経営が行き詰まったのは、施設の拡大によって膨らんだ設備費用を回収できなかったのが原因。ホテル単体であれば十分経営は可能だ」としている。
 
 同社は今後、鳴門の渦潮や大塚国際美術館など周辺の観光スポットと組み合わせたパッケージツアーなどを提案し、年間約6億円の売り上げを目指す。国内旅行者の減少を想定し、宿泊や飲食などの利用者は旧経営時代(13年度3万9千人)より少なく見込むが、客単価の向上に努めるとしている。