三好市東祖谷下瀬の東祖谷小学校の5、6年生14人が19日、同市東祖谷久保の畑で急傾斜地農法を体験した。地域に受け継がれてきた農業技術を学ぶのが目的で、住民団体「祖谷雑穀生産組合」が協力した。
生産組合の杉平美和組合長らから、斜面の土をかき上げる「サラエ」や溝を掘る「一人びき」といった農具の説明を受けた後、急傾斜地の畑へ移動。実際に農具を使って雑穀のヤツマタ(シコクビエ)の苗を植えた。
三好市を含む県西部2市2町の急傾斜地農法は3月、世界農業遺産に認定された。6年の栗枝奏汰君(11)は「大変な農業だけど、おいしい野菜をつくるために昔の人が頑張ってくれた。途絶えさせないように守っていきたい」と話した。
児童は10月にヤツマタを収穫し、学校でパンなどにして食べる予定。