竹人形や竹細工作りの愛好者でつくる「竹人形サークル」が7月1日から、徳島市立木工会館で初の作品展を開く。結成からおよそ20年。シルバー世代の熟練の技が光る約70点を展示する。会員は「丹精込めた作品ばかり。多くの人に見てもらいたい」と張り切っている。
作品展には65~83歳の会員14人が作った竹人形、竹細工を出品。横綱の土俵入り、長良川の鵜飼(うかい)、船だんじり、出初め式など、さまざまな題材を生き生きと捉えた作品が並ぶ。
中でも、長さ約80センチのガラスケースいっぱいの大作「瀬戸大橋」や、脱色したササの葉で踊り子の衣装を作り、阿波踊りの様子をリアルに表現した「無双連」といった作品は見ごたえたっぷりだ。
14人は毎週木曜日、徳島市南末広町の県立中央テクノスクールで活動しており、細かな技術を教え合ったり作品を見せ合ったりしながら、創作に励んでいる。自宅でも時間を見つけて制作に取り組んでおり、何カ月もかけて作品を仕上げていく。
サークルは徳島市中央公民館の「竹人形教室」の受講生が、修了後も創作活動を続けようと1996年結成。同館で週1回、竹人形作りに取り組み、毎年春、サークル活動の成果を発表する「サークルふれ愛まつり」に出品していた。
2014年に活動拠点を同館から中央テクノに移したところ、ふれ愛まつりに出品できなくなったため、発表の場を求めて今回、サークル単独で展示会を催すことにした。
会員には結成時から活動を続けるベテランも多い。最多の20点余りを出品する坂東嘉幸さん(83)=同市川内町宮島本浦=もその1人で「人形や着物、小物まで全て竹のみで表現している。細部までじっくり見てほしい」と話している。
展示会は20日まで。一部販売もある。