1日に公表された徳島県議会の2014年度政務活動費収支報告書によると、活用しなかった残余金を返還する県議は8割以上に当たる29人、金額は計2636万円に上った。記録が残る過去5年間でみても際立って多い。使途に対して厳しい目が向けられる中、県議からは「グレーゾーンの支出について、あえて活用しなかった人もいるはず」との声も聞かれる。
 県議会事務局によると、過年度の残余金総額は▽10年度615万円(12人)▽11年度1019万円(15人)▽12年度1716万円(20人)▽13年度1146万円(19人)。
 支出額が13年度に比べて最も減ったのが川端正義氏(自民県民会議)。13年度は240万円全額を使い切ったが、14年度は170万円を返還する。
 川端氏は県政便りに使ったはがき代などが市民団体に問題視され、返還請求するよう求められた県が現在係争中。「問題があるとは考えていないが、判決を確認してから検討することにしたため、14年度は請求しなかった」と説明する。
 川端氏と同様、13年度は残余金がゼロで、14年度は109万円を返還する藤田元治氏(同)は「県議選があったため地元の人の意見集約に力を注ぎ、研修などが少なかったため」と述べ、不正受給問題の影響はないとした。
 政治資金問題に詳しい神戸学院大法学部の上脇博之教授は「各地で不正受給が相次いだことが影響し、疑惑を持たれないよう支出の抑制が働いたのではないか。県議選を控えた年だったので、なおさら慎重になった可能性もある」とみている。
 県議会は、昨年発覚した不正受給問題を受けて「政務活動費のあり方検討会議」を設置し、適正な執行や使途の透明性を確保する方策について協議を進めている。