日本とドイツの交流の歴史を振り返る巡回展「ドイツと日本を結ぶもの-日独修好150年の歴史」が、7日から千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館を皮切りに、鳴門市ドイツ館など全国4施設で開かれる。各施設が主催し、幕末に国交を樹立した際の外交文書や絵画、関連書籍などを展示する。市ドイツ館では12月9日~2016年1月24日に催される。
日本とドイツ(当時はプロイセン)が1861年に修好通商条約を結んだことを記念し、2011年から両国で行っている交流事業の一つ。9月6日まで国立歴史民俗博物館で開かれた後、長崎市の長崎歴史文化博物館(9月19日~11月29日)、鳴門市ドイツ館、横浜市の横浜開港資料館(16年2月3日~4月10日)を巡回する。
施設がある地域の歴史的背景を考慮し、展示品の一部を入れ替える。国立歴史民俗博物館では、修好通商条約の条約書やプロイセン人が描いた江戸の風景画など200点を並べる。鳴門市ドイツ館の展示内容は未定。
7日には、国立歴史民俗博物館で日独友好団体の関係者約180人による集いが開かれ、鳴門市から泉理彦市長や鳴門日独友好協会の村澤由利子会長、亀井俊明顧問が出席する。
鳴門市では第1次世界大戦中、板東俘虜(ふりょ)収容所(同市大麻町)のドイツ人捕虜がベートーベン「第九」交響曲をアジアで初めて演奏した。市文化交流推進課は「18年の第九初演100周年に向け、日独友好の機運を高めたい」としている。