高速道路の整備が遅れている徳島市以南で、高架の橋脚など構造物が現れている。中でも来年度の開通を見込んでいる徳島ジャンクション(JCT、徳島市川内地区)―徳島東インターチェンジ(IC、同市沖洲地区)間と、2020年度開通予定の徳島東IC―津田IC(同市津田地区)間で工事が活発化している。一方、津田IC―阿南IC(阿南市大野地区)間の開通時期は明らかになっておらず、県東部4市が高速道路でつながるめどは依然立っていない。
 

徳島市津田地区から新町川の対岸を望む。高架の下部工事が急ピッチで進む=徳島市沖洲地区
 


 四国横断自動車道として計画されている徳島JCT―阿南IC間(22・4キロ)のうち、徳島JCT―徳島東IC間(4・7キロ)は、西日本高速道路が施工し管理する有料区間、徳島東IC―阿南IC間(17・7キロ)は、国が整備する高規格幹線道路で開通後は無料区間となる。

 徳島JCT―徳島東IC間は、吉野川北岸で盛り土が行われているほか、吉野川大橋(全長1696・5メートル)の工事が進められ、河口には橋脚の基礎が姿を見せている。

 徳島東IC―津田IC間(2・8キロ)は、沖洲地区で高架の下部を建設中。本年度は新町川橋の整備にも着手する予定だ。
 

那賀川に架けられた新那賀川橋=阿南市羽ノ浦地区


 両区間に比べて津田IC―阿南IC間(14・9キロ)は、動きが乏しい。現在は小松島市田浦地区で改良工事が行われているだけで、同市の前原地区や櫛渕地区では、建設を終えた高架の橋脚や、一般道が高速道路の下を通行するために設けた構造物が静かに建っている状態。新那賀川橋(339メートル)は橋脚と橋桁が完成している。

 国土交通省徳島河川国道事務所によると、17年度末の徳島東IC―阿南IC間の用地取得率は86%、事業費ベースの進捗(しんちょく)率は44%となっている。