徳島県は13日、10歳未満~90代の男女48人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内で40人以上の感染者が確認されたのは昨年9月8日(40人)以来約4カ月ぶり。県は高齢者施設関連と、友人同士のホームパーティーでそれぞれクラスター(感染者集団)が発生したと認定した。48人は全員、軽症か無症状という。県は高齢者らへのワクチン追加接種を加速させるため、2月1日から徳島市のアスティとくしまで大規模集団接種を始める。

 高齢者施設では、これまでに陽性となっていた職員2人に加え、職員2人と利用者6人、職員の家族6人の計14人の感染が新たに判明し、クラスターの規模は16人となった。県は「接触者が特定されている」として、施設名と所在地を公表していない。周辺の高齢者施設8カ所の職員約200人を対象に希望を募り、PCR検査を実施する。

 ホームパーティーでは20代の男性7人が陽性となった。このうちの1人の自宅で7日に数時間、マスクを外して飲食していた。他に4人が参加しており、県は検査を進める。

 学校関係では小学生の男女3人と、小学校の20代女性教職員が感染した。児童は感染可能期間中に登校していなかった。教職員は7日に出勤しており、この小学校は16日まで臨時休校する。美波町職員の30代女性と、県警の40代男性警察官の感染も分かった。2人は感染可能期間中に出勤していないという。

 48人の居住地の内訳は徳島市16人、美波町12人、鳴門市8人、松茂町5人、牟岐町4人、阿南市2人、三好市1人だった。感染経路は4人が現時点で分かっていない。13日時点の入院患者は54人で、病床使用率は20・5%となっている。県内の累計感染者は3403人となった。

 臨時会見した飯泉嘉門知事は県内での市中感染について「可能性がある」と述べた。とくしまアラートの警戒レベルの引き上げについては、重症者が出ていないことを挙げ「今の段階では(その判断に)至っていない」とした。

 県が主導するワクチン大規模集団接種は、2回目の接種から7カ月がたち、市町村から接種券が届いている高齢者らが対象。米モデルナ社製を使用する。予約方法などの詳細は、後日発表する。