揺れへの備えは十分か。

 いつ、どこで大地震が起きても不思議ではない。18日の大阪府北部地震は耐震化の重要性を改めてクローズアップした。

 今回の地震では、9歳の女児と80歳の男性が、倒壊したブロック塀の下敷きになって命を落とした。ほかにも、家具の転倒などにより、3人が死亡した。住宅被害は近畿4府県で5500棟以上に及ぶ。

 地震大国・日本では、あらゆる物の耐震化が問われる。住宅、学校、病院、役所といった建築物、それ以外にも、今回、人命を奪う原因となったブロック塀もそうだ。ライフラインに直結する電柱や水道管、ガス管、さらには橋や堤防などのインフラも耐震性が求められる。家具の転倒防止策も課題だ。

 30年以内の発生確率が「70~80%」とされる南海トラフ巨大地震で、徳島県は死者数を3万1300人と予測している。建物の耐震化率と、津波に備えた即避難率を100%とし、家具の固定化を徹底すれば犠牲者は8割減らすことができるとの試算も公表している。

 直下型の中央構造線を震源とする地震では3440人の死者を想定。これについても、耐震化率100%、家具転倒防止などの徹底により「死者ゼロ」を達成できるとしている。

 しっかりと備えをすれば、被害は減らせる。着実に対策を進めたい。

 住宅の耐震化は、23年前の阪神大震災でその必要性を思い知らされた。だが、十分に進んでいないのが実情だ。

 県によると、県内の住宅耐震化率は2013年度の推計で77%と、全国平均の82%を下回る。

 耐震化に対する補助制度が始まった04年度以降、県内で耐震診断をした1万8323戸(今年5月末現在)のほとんどが耐震性を満たしていなかった。簡易なリフォームや住み替えを含め対策をしたのは15%にとどまる。改修に要する費用などが耐震化のネックになっているようだ。

 県は、助成の増額や対象の拡大など、耐震化支援策の充実を図ってきた。17年度は診断後に補強費の概算見積もりを示す取り組みを開始。同年度に対策を取ったのは、392戸と過去最多となった。

 18年度は、一定の震度を感知すると電気を遮断する感震ブレーカー設置をセットにした耐震化の補助額の上限を60万円から110万円に引き上げた。本格改修の補助率も従来の3分の2から、5分の4とした。加速させるためにも予算の集中化を図ることが必要だろう。

 南海トラフ巨大地震、中央構造線地震だけではない。県内には、吉野川市鴨島町から徳島市国府町を走る「上浦―西月ノ宮断層」、美馬市木屋平から神山町、佐那河内村に至る「鮎喰川断層帯」もある。幾つもの危険が潜む。

 まずは耐震性の確保を、備えの第一歩と肝に銘じたい。