徳島県は19日、新型コロナウイルスに45人が感染したと発表した。前日は40人で、県内で40人以上の感染が2日続けて確認されたのは約4カ月半ぶり。県は同日午後6時、県民に警戒を促す「とくしまアラート」の警戒レベルを、最も低い「感染観察(レベル1)」から1段階上の「感染警戒(レベル2)前期」に引き上げた。県内宿泊施設の宿泊料などを助成するキャンペーン「みんなで!とくしま応援割」の新規予約受け付けを20日から停止する。
県内では1月に八つのクラスター(感染者集団)が発生するなど感染が拡大している。この日発表の病床使用率は20・2%で、レベル2前期の基準の20%を7日連続で超えた。重症者用病床の使用率はゼロと基準の15%に達していないものの、早めの注意喚起を求める専門家の意見や、急拡大する全国の感染状況を踏まえて引き上げを決めた。
県は応援割を停止するほか、全ての県民が対象の無料一般検査や帰省前検査の期限を2月28日まで1カ月延長した。
県教委は、高校や大学入試を控えた受験生の感染を防ぐため、学校長の判断で分散登校を行えるようにする。午前または午後だけの登校や、クラスごとに通学日を別にするなど各校が実情に応じて実施する。部活動については、県外校との練習試合や県内外での合宿を禁止する。県立学校と市町村教委に周知した。
臨時会見した飯泉嘉門知事は「感染のピークはまだこれからで、アラート引き上げは予防的措置。飲食の場の人数など行動制限を要請するわけではない」と強調した。まん延防止等重点措置の適用要請については、アラートを「レベル2後期」に移行させた場合に手続きに入ると説明。飲食店への営業時間短縮要請も重点措置の適用と同時に実施する考えで、飲食店でクラスターが多発すれば時短要請の前倒しを検討する。