徳島県立みなと高等学園(小松島市)が2012年の開校以来重視してきたのは、生徒と地域住民の関わりだ。地元の認定こども園や老人会、ボランティアグループ、スーパーなどと一緒に行う交流事業は年間30件以上。花の植え替えや田植え体験、親睦会、美化清掃など活動は多岐にわたる。

 全ての生徒に発達障害があり、多くは自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)、適応障害、統合失調といった他人との交流が苦手な症状がみられる。そうした苦手意識の改善につながるのが、日頃からの地域交流だ。