徳島県内公立高校普通科の学区制の在り方を見直すため、県教委が有識者会議を設ける方針を明らかにした。

 県民の意見が大きく分かれる問題である。オープンな場で活発に議論し、納得のいく結論を導いてもらいたい。

 有識者会議では現行の3学区の見直しや、学区を越えた入学者数の割合(流入率)の変更などが協議される。

 3学区制が導入されたのは1972年度。各地域の高校育成や受験競争の緩和が目的だった。2004年度の大幅改革では、徳島市の総合選抜制度は廃止されたが、3学区制は維持された。

 入学希望者が多い徳島市の学区は8%の流入率を設けているが、普通科のない近隣5町村は特例で通える。流入率の制限を受ける鳴門市などの首長は学区制廃止を含めた見直しを主張し、徳島市長は廃止の弊害を訴えている。

 全国的には、生徒の選択肢を広げるべきだとの観点から学区制廃止の動きがある。徳島新聞が行った24市町村の首長アンケートでは、学区制を「廃止すべきだ」「廃止すべきでない」が半々だった。

 地域の事情によって考え方は多様だ。人口減が進む中、生徒や保護者の意識も変化している。生徒の将来を最優先しつつ、大局的な立場から着地点を探ることになろう。

 新制度の導入は20年度入試を目指し、本年度内に意見を取りまとめるという。時間が限られているからと結論ありきで進めてはならない。