飼育ケースから繭玉を取り出す藤原さん=美馬市美馬町横尾

 美馬市美馬町横尾の藤原新市さん(74)宅で20日、絹糸の原料となる繭玉約5千個が出来上がった。養蚕と製糸を美馬市で復活させる活動を始めたNPO法人「美馬蚕糸館」の依頼を受けて、蚕を飼育していた。
 
 元養蚕農家の藤原さんと妻の重子さん(73)が、6月下旬から蚕を飼育。桑の葉を与え、2回の脱皮を確認した後、格子状の飼育ケースに移した。蚕は口から糸を出しながら、3、4日で直径2センチほどの純白の繭玉を作った。
 
 藤原さん夫妻は、繭玉を一つ一つ取り外し、表面に付いた不純物を丁寧に取り除いた。2人は「室温管理や餌の世話は繭玉の質を左右するので大変だった。死ぬ蚕が少なく、繭玉が多くできた」と笑顔を見せた。
 
 繭玉を引き取った美馬蚕糸館の前田豊太郎理事長(71)=同市美馬町谷口=が、手動の機械を使って糸に仕上げる。同館では糸紡ぎ体験を受け付けるほか、9月から絹糸を使った織物教室を開く予定。