徳島大学病院がん診療連携センターは7日、最新のがん治療について発表するフォーラム(徳島がん対策センター、徳島新聞社共催)を徳島市の同病院で開いた。新型コロナウイルス対策のため昨年に続き無観客で行われ、医師ら8人による講演をビデオ収録した。3月22日以降、ケーブルテレビ徳島で放送される。
徳島大大学院医歯薬学研究部の宮本弘志准教授(消化器内科学分野)は、同病院で検査した消化器系のがん79例中、20例が希少がんだったと紹介。このうち患者に治療法を提示できたのは9例で、治療施設が遠いなどの理由から治療に結びついたのはわずか1例だったことから、医療環境の地域間格差を是正するのが課題だと指摘した。
同病院薬剤部の柴田高洋薬剤師は、がんの薬物療法に用いられる抗がん剤の種類と副作用を紹介。特に一部の抗がん剤は正常な細胞も攻撃するため、副作用を自覚したら速やかに対処することが大切だとした。