太平洋戦争末期、旧徳島海軍航空基地(松茂町)で編成された徳島白菊特攻隊の元隊員田尻正人さん(92)=徳島市丈六町長尾=が、小松島市立江町のふれあいセンター立江で講演し、市内外の約100人が耳を傾けた。
田尻さんは、旧日本軍が特攻で戦闘機を失わないため練習機「白菊」まで使い、新幹線より速度が遅い上、地図も無線も持たずに沖縄まで飛行を強いられたことなどを語った。
沖縄戦が終結して以降も出撃が続き、徳島白菊特攻隊では56人の若者が戦死したことを説明。「こんな悲惨な特攻隊はない。戦争で勝っても負けても得るものはなく、若い人の命が奪われる。周りの人に戦争はいけないと伝えて」と呼び掛けた。
講演は、たつえ歴史教室が戦争の記憶を語り継ごうと企画した。8月9日には戦艦大和の元乗組員を講師に招く。
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