昨年3月、アイドルグループがライブをしていた徳島市の雑居ビルにガソリンをまいて放火したとして、現住建造物等放火罪などで懲役11年が確定した牟岐町の男(39)の裁判員裁判で、出廷した被害者の男性が、模倣犯を防ぐためとして厳罰を求めた。重い刑を科して模倣犯を威嚇し、同種の犯罪を防ごうという考え方は「一般予防」と言われる。ただ、検察側の論告に、そうした主張は見られなかった。専門家に見解を聞いた。

 「昨今、過去の重大事件を模倣した犯罪が増えている。大阪のようなことが繰り返されると、私たちの平穏な状況が脅かされる…