2009年8月に策定された吉野川水系河川整備計画に社会情勢の変化や事業の進捗状況を反映させるため、四国地方整備局は24日、学識者による現地調査を徳島県内の吉野川流域で行った。今後、学識者会議を開き、計画見直しの必要性について意見を聞く。
整備局が意見を聞くことにしている学識者18人のうち、治水や植物生態などを専門とする大学教授ら8人が参加。三好市の池田ダムを出発し、東みよし町や美馬市脇町で進められている堤防整備の状況、昨年夏の台風で護岸が洗掘された阿波市阿波町の復旧現場などを見学し、徳島河川国道事務所の職員から説明を受けた。
吉野川市山川町を流れるほたる川の内水対策として昨年完成した排水機場や、上板町側から吉野川第十堰の維持管理状況も視察した。
吉野川水系河川整備計画は、おおむね30年間で取り組む河川整備の目標を定めており、吉野川では12カ所で延長15・7キロの堤防整備を進めることなどが盛り込まれている。新たな課題や整備の進捗、河川状況の変化に合わせ、必要な見直しを行うことにしている。