徳島県は12日、10歳未満~80代の男女124人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。全員が軽症か無症状で、1日当たりの感染者が100人を超えるのは18日連続。流行「第6波」による1月以降の感染者3720人のうち、58・8%に当たる2189人がワクチンを2回以上接種済みの「ブレークスルー感染」だった。県は重症化予防などの有効性を強調し、3回目接種の必要性を訴えている。
県によると、1月以降の感染者のうち、ワクチン未接種や12歳未満の対象外は1147人(30・8%)。その他の384人(10・3%)は調査中としている。2回以上接種済みの人数には3回目接種が完了して2週間以上経過した45人も含まれている。
ワクチンは2回目接種から一定期間が過ぎると抗体量が減るとされており、3回目接種が推奨されている。一方、県内で3回目接種を終えた人は9日時点で6万4937人と全県民の8・8%にとどまる。飯泉嘉門知事はこの日の会見で「3回目接種は一般的に感染予防や高齢者、既往症のある人の重篤化を防ぐとされる。ぜひ受けてもらいたい」と語った。
県は小学校や幼稚園の教職員らを対象にした接種券不要の追加接種を19日からアミコ東館などで開始すると明らかにした。
徳島刑務所でクラスター(感染者集団)の発生を認定。感染が判明していた計4人に加え、新たに別の職員ら4人が陽性となった。県は「管理者の意向」として施設名を公表した。業務に支障は出ていないという。
県鳴門病院(鳴門市)の看護師2人も感染したが、「院内感染の可能性はない」として通常の診療体制を継続している。県と県警、徳島市、北島町、東みよし町の職員各1人も感染した。
学校関係は、小学生3人、中学生2人、高校生3人、大学生6人、小学校教職員と大学教職員各1人だった。
直近1週間(5~11日)の感染者数は1290人で、自宅療養者は1236人。病床使用率は34・6%、重症者用病床使用率は4・0%。県内の感染者は累計7011人となった。