土用の丑の日に、病を封じ込めて無病息災を祈る恒例の「キュウリ加持祈祷」が阿南市新野町広重の善修寺であり、善男善女150人が訪れた。
檀家有志が「健康長寿」「家内安全」といった願い事や治したい病名を経文書に書き入れ、キュウリに次々と詰め込んだ。この後、広瀬善教住職(72)が観音堂にお供えして祈祷し、参拝者は一心に手を合わせていた。
20年にわたり毎年通っているという農業丸山三代さん(85)=同市内原町中分=は「家族の健康を祈った。おかげで穏やかに暮らしています」と話した。
キュウリ加持祈祷は、弘法大師が疫病をキュウリの中に封じて病人を治したという言い伝えに由来し、善修寺では約500年前から続く伝統行事。今年は8月5日にも行われる。