美波町日和佐浦の日和佐うみがめ博物館カレッタが4日、開館から30年を迎える。日本で唯一のウミガメ専門の研究拠点として、「ウミガメの町日和佐」をPRしてきた。同日から息の長い保護活動を振り返る企画展など多彩な催しを開き、節目を祝う。
美波町の大浜海岸で産卵するアカウミガメの調査研究活動は1950年、近くの日和佐中学校科学クラブの生徒が始めた。これを旧日和佐町が引き継ぎ、85年8月4日、研究と観光の拠点としてカレッタをオープンさせた。
現在、アカウミガメやアオウミガメ、アカアシガメ、ケヅメリクガメなど15種類100匹前後が飼育されており、日本では珍しいクロウミガメもいる。県南屈指の観光スポットとして、年間約2万8千人が訪れる。
4日は午後2時からカレッタで記念式典を行う。記録が残る個体では国内最高齢のアカウミガメ「浜太郎」(1950年生まれ)に住民票を贈り、来場者との記念撮影会を開く。
このほかウミガメ保護の取り組みを紹介する「ウミガメの保護と調査の歴史展」(30日まで)と、ホシガメ、ヘルマンリクガメなどウミガメ以外のカメを集めた「楽しい、カメ・かめ展」(21日まで)の二つの企画展を始める。カメやカレッタ、大浜海岸をテーマに募った写真も展示する。
13日には浜太郎の誕生会もある。25日午後7時からは夜のウミガメの様子を観察してもらう「カレッタ・ナイトミュージアム」を初めて開く。
向井田雅史館長(49)は「研究を始めた生徒の思いや住民の協力の積み重ねでここまで成長してこられた」と30年を振り返り、企画展などへの来場を呼び掛けている。
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