徳島県は3日、10歳未満~90代の男女324人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日当たりの感染者が300人を超えるのは4日ぶり。感染経路や濃厚接触者を調べる積極的疫学調査の結果、これまでに確認された感染者から児童等利用施設2カ所でクラスター(感染者集団)が発生したと認定し、県内のクラスターは累計136例になった。感染者数が減少しないため、幼稚園や保育所などの児童等利用施設と小学校に感染リスクの高い行事の禁止など協力を要請する「感染防止対策集中取組期間」を19日まで2週間延長した。

 児童等利用施設は、135例目が利用者1人と職員7人、同居家族1人の計9人、136例目が利用者4人と職員4人、同居家族ら7人の計15人の感染が確認されている。1月以降のクラスター78例のうち、児童等利用施設は29例で全体の4割近くを占める。

 県は児童等利用施設でのクラスター発生事例を踏まえ、感染が広がったと考えられる場面として食事や合同保育などを指摘。「感染防止対策集中取組期間」に要請する対策として、「給食やおやつの時には間隔を開け、黙食する」「合同保育は部屋を分けて少人数で実施する」といった改善例を新たに示した。

 3日発表の感染者のうち学校関係は小学生50人、中学生と高校生が各12人、大学生6人、大学院生と専門学校生が各1人、小学校と高校の教職員が各2人、大学教職員1人。未就学児は32人。3日時点で36校(小学校23校、中学校5校、高校8校)が休校(学級・学年閉鎖含む)している。

 80代男性2人が酸素吸入が必要な状態で中等症、軽症が296人、無症状が26人。家庭内感染は135人で過去最多だった。

 3日時点で98人が入院しており、病床使用率は37・3%、重症者用病床の使用率は12・0%。療養者数2235人、自宅療養者数1949人はいずれも過去最多となっている。県内の感染者は累計1万1762人となった。