昨夏まで徳島市の阿波踊りの主催者の一つだった市観光協会(破産手続き中)の債権者集会が28日、徳島地裁で開かれた。複数の債権者によると、現時点の負債総額約4億円のうち約3億7千万円分の債権を回収できたとの説明が破産管財人からあった。次回集会は9月27日。

 債権者約10人が出席。集会後、記者会見した管財人の中西一宏弁護士によると、債権者は100を超す個人・団体で、このうち協会の元職員や阿波おどり会館専属連に所属していた踊り子ら89人が現時点で地裁に届け出ている。

 今後、元職員らの未払い賃金の課税額などが確定し、手続き終結まで1年以上かかるとの見通しを示した。

 2億円で市に売却した有料・無料演舞場の桟敷については、10年間の使用を想定し、得られる収入や修繕費などを考慮して売却額を算出したとした。