J2リーグ17位の徳島ヴォルティスは30日午後7時から、鳴門ポカリスエットスタジアムで首位大分と、前半戦最後の試合を戦う。6月はまだ白星のない徳島は、内容よりも結果が問われる一戦。ピッチの選手だけでなくサブ、スタッフ、サポーターら全員の力で勝利を目指したい。
「戦術や相手選手の調子うんぬんより、まず勝つことが目標」。28日の練習後、イレブンが口にしたのは結果への強いこだわりだった。福岡戦から4連敗中。白星でいえば5月12日の京都戦を最後に遠ざかっている。
4連敗を喫した23日のアウェー山形戦後、観客席にあいさつするロドリゲス監督にサポーターの一人が呼び掛けた。「なんとかこの苦境を打開してほしい」
チームを信じ、声援を送り続けるサポーターに勝利を届けるために徳島は今週、守備練習に重点を置いた。「今は得点をたくさん取れる状況ではない。だからまず失点しないように」。攻撃的サッカーにこだわりつつも、目前の勝利を目指す決意が指揮官の言葉からにじみ出る。
鍵はJ1神戸への移籍で大﨑が抜けたDF陣だ。大分の速く抜け目のない攻めをどうはね返すか。攻撃の起点でもあるDF陣はブエノをはじめ、シュート力はある。組み立てだけでなく、相手を押し込んだ場面では積極的に攻撃参加する意識も欲しい。
20試合を終え、6勝4分け10敗の徳島。だが、4位に滑り込んでJ1昇格を果たした2013年シーズンも、前半戦は8勝2分け11敗と負け越していた。再浮上のチャンスは十分ある。首位チームを倒せば、後半戦での巻き返しに弾みがつく。