徳島市のそごう徳島店で8日始まった高野山開創1200年記念展「ふれる空海 高野山1200年至宝展」(徳島新聞社など主催)は、午後からも大勢の来場者が訪れ、奥深い弘法大師の世界に浸った。四国八十八カ所霊場巡りの「お砂踏み」や特別講演会もあった。
鳴門市の大塚国際美術館の陶板壁画などを手掛ける大塚オーミ陶業(大阪市)が複製した弘法大師坐像(ざぞう)(陶製、高さ83・5センチ)は、実物の木像とともに並べられている。
最新の3D技術を駆使した精巧な出来栄えに、来場者はびっくり。直接触れることができるとあって、大塚和代さん(60)=鳴門市大麻町板東、会社員=は「本物そっくり。心が洗われた」と喜んでいた。
弘法大師の一生をたどった絵巻物「高野大師行状図画」(10巻のうち3、7巻)や、嵯峨天皇が大師に贈ったとされる草履なども展示。高野山に伝わる至宝の数々に、来場者はじっくりと見入っていた。
「お砂踏み」のコーナーもにぎわった。訪れたお年寄りらは四国霊場88カ寺から集めた砂を踏んでお参り。正面に飾られた各札所の本尊が描かれた掛け軸に向かって手を合わせていた。
長野光代さん(59)=阿南市津乃峰町長浜、調理師=は「お砂踏みで88カ所巡りができた気分を味わえ、日々の心の疲れを癒やすことができた」と話した。
至宝展は23日まで。入場料は一般・大学生600円、高校生300円、中学生以下無料。お砂踏みは別途400円が必要。
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