昨年10月に交通規制が変更された徳島東環状線の末広大橋北詰め交差点。「右折しにくい」との要望を受け、右折専用の矢印信号(写真中央上方)が設置された=徳島市末広2(画像の一部を加工しています)

 高架橋建設が進む徳島東環状線・末広住吉工区の末広大橋北詰め交差点(徳島市末広2)で、昨年10月26日に交通規制が変更された。橋脚の建設工事開始に伴うもので、車線位置の変更や、大型商業施設方向へのUターン禁止といった措置が取られている。徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」には「通行しにくくなり、事故が多発している」との情報が寄せられた。現状を県と県警に取材した。

 県東部県土整備局によると、交差点北側にあった東西方向の横断歩道を南側に移したため、末広大橋を渡って交差点に進入した車両によるUターンが禁止となった。さらに、工事エリアを確保するため交差点北側の南向き車線の位置を東へ移動。これにより南向き車線から西方向へ右折する際の導線が長くなった。

 

 市民から「通行しにくい」との声が寄せられた背景には、これらの規制変更が影響しているとみられる。特に、北から西方向へ右折する際の「タイミングが分かりにくい」との指摘があり、県に改善の要望が寄せられた。南向き車線では右折車が邪魔になり対向車線が見にくくなるケースがあり、県警は11月、交差点の南西角に、右折専用の矢印信号付き信号機を新設した。

 交差点付近の24時間当たりの通行台数は平均約3万5千台。特に朝夕のラッシュ時は混雑する。県警交通規制課によると、交通規制の変更後、交差点での事故件数は、現時点では目立って増えていない。交差点で今年2月までの4カ月間に発生した物損を含む事故は14件。昨年の同時期は9件、一昨年が13件だった。

 ただ、過去2年間はゼロだった右折中の事故が、今年に入って4件発生している。同課は「規制変更から長い時間が経過しておらず、右折時の事故原因が規制の変更なのかどうかは分からない。今後の事故の推移を見て、道路管理者と協議しながら対策を進めたい」とする。

 このほか、Uターンの禁止に関しては県のホームページで周知したほか、現場に標識を設置するなどしてきた。交差点の南東方向には大型商業施設が立地しており、今なおUターンする車があるのが現状で、県などは今後も周知に努めるという。

 工区の全区間(1・8キロ)が完成すれば交差点の通行量は1万5千台ほどに減る見込みで、混雑は緩和される。県によると、現在は高架橋と末広大橋とを接続する部分の工事の設計中で、完成時期は公表していない。

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