美馬市脇町のうだつの町並み周辺で11日、恒例の三味線流しがあり、昔のたたずまいを残す通りに、情緒あふれる音色が響いた。
地元の三味線グループ「きぬの会」の13人が、長唄「越後獅子」を演奏しながら脇町劇場オデオン座前を出発。うだつの町並みをゆっくりと練り歩くと、観光客や住民らは写真を撮ったり、拍手を送ったりしていた。
物販施設「藍蔵」前では、「阿波風景」など徳島に伝わる民謡3曲を披露。おなじみの「よしこの」が演奏されると、見物客から手拍子が起こり、中には阿波踊りに興じる人もいた。
脇町高校3年の三木和さん(17)は「息が合った演奏でとてもきれいだった。古い町並みに三味線の音色がマッチしていて、癒やされました」と話した。
脇町の三味線流しは毎年お盆に行われており、12日は午前10時から地元の「杵屋敦の会」が行う。市無形文化財の三味線餅つきもある。