徳島市国府町井戸の森弘樹さん(80)一家は、3世代6人で阿波藍連に所属している。三味線に太鼓、男踊りと担当は違うものの、踊りに対する熱い思いは同じ。15日までの期間中は全員そろって踊りを楽しむ予定で、「家族みんなで力を合わせて頑張りたい」と意気込んでいる。
弘樹さんのほかは、妻礼子さん(67)、長男康弘さん(44)=建設業=と妻慶子さん(42)=会社員、孫で双子の風花さん(12)=国府中1年=と佑香さん(12)=同。
12日の藍場浜演舞場では風花さんと佑香さんが軽快な男踊りを見せた。弘樹さんと礼子さん、慶子さんが奏でる三味線、康弘さんが打ち鳴らす大太鼓が踊りをもり立てた。
康弘さんが呼び掛けて6人そろって踊りを楽しむようになったのは8年ほど前。長年、趣味で三味線をたしなんでいた弘樹さんは「本格的な連で弾けることになってうれしかった。2拍子のリズムは気持ちいいね」と当時を思い起こす。
普段は阿波踊りの話をほとんどしないというが、共通の趣味が家族の絆を強くしている。礼子さんの母親が2年前に亡くなる直前、食事を食べられない状態になったため、6人は他の連員と阿波踊りで元気づけた。礼子さんは「本当にうれしそうな顔をしていた。みんなで踊りをしていて良かった」とほほ笑む。
80歳の弘樹さんにとって4日続けて演奏するのは体力的にきつい。それでも、来年も家族そろって演舞場に繰り出すつもりだ。「孫の成長を間近で見ていたい。いずれ三味線にも挑戦してもらえれば」。
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