佐那河内村は、ニホンザルの食害対策として、村民に出没情報のメール配信を始めた。発信器を取り付けているサルが出没した時間や場所を地図とともに知らせ、食害防止などに役立ててもらう。自治体が野生生物の出没情報をメール配信するのは県内で初めて。
村産業環境課によると、村内には現在、四つほどの群れがいるとみられ、それぞれの個体数は十数匹~160匹。中山間地域を中心にスイカやスダチの新芽、ジャガイモなどが被害を受けている。
メールは「サルメール」と名付け、発信器から送られる位置情報や村民らから寄せられた目撃情報を随時配信する。今後、住民にメール配信登録を呼び掛けるとともに、効果的な追い払い方などの対策を周知していく。
配信を担当する地域おこし協力隊の井内亜実(つぐみ)さん(30)は「メールで情報を得ることで、早めの備えにつながる。多くの村民と協力して農作物を守りたい」と話す。
登録希望者は、携帯電話から指定のアドレスに空メールを送信。その後、送られて来るメールに記載されたURLから登録できる。問い合わせは村産業環境課<電088(679)2115>。