2年目の今季、先発ローテーションの柱として飛躍を期している。右腕から投げ下ろす伸びのある速球と縦に変化するスライダー、落差のあるフォークが武器だ。1年目の昨季はけがで思うような成績を残せなかったが、雌伏の時を経て潜在能力を開花させようとしている。
「エースの座を勝ち取る」。並々ならぬ覚悟で臨んだ春季キャンプでは、真っすぐの質と球威にこだわった。体全体を使って投げ切る意識で取り組んだ結果、キャンプ直前の交流戦で最速140キロだった直球は144キロまで上向いた。
ブルペンでは大きく腕を振り、1日当たり50~100球の直球を投げ続けた。ボールにしっかり指が掛かるようになれば、おのずと変化球の切れも増す。メディシンボールを使って体幹を鍛えるトレーニングも取り入れ、フォームが崩れないように努めた。
昨季は6、7月に肩のけがで戦列を離れ、夏場の個別メニューを経て復調の足掛かりをつかんだ。今季はシーズンを通してプレーし、球速を150キロ以上に引き上げるのが目標。「自分のピッチングをすれば結果はついてくる。一球一球に集中したい」と開幕に照準を合わせる。