かれんな花を咲かせたキレンゲショウマ=剣山中腹

かれんな花を咲かせたキレンゲショウマ=剣山中腹

 美馬市木屋平川上の剣山中腹で、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている高山植物キレンゲショウマが見頃を迎えている。7月の台風11号の影響で群生地の一部が崩落したが、被害がなかった群生地では20日ごろまで楽しめる。

 キレンゲショウマは湿った木陰などを好むユキノシタ科の多年草。県立博物館によると、県内で咲くのは剣山だけ。中腹の群生地では、一面を覆う緑の葉の上に、直径2センチほどの黄色の釣り鐘状の花がかれんに咲いている。

 キレンゲショウマは、昨年12月に亡くなった宮尾登美子さんの小説「天涯の花」で描かれ、一躍有名になった。群生地には連日多くの登山客が訪れている。