徳島市不動地区の地名の由来にもなった不動院密厳寺(みつごんじ)。不動明王を本尊とする寺の境内を囲むように、樹齢約70年の桜10数本が並ぶ。美を競い合って満開に咲き誇り、春の柔らかな日差しに薄ピンクの花びらが映える。

 近所に住む主婦(75)は「ここの桜は毎年きれいに咲くんよ。子どもの頃から親しみのある桜でな。今年も見事じゃ」と目を細めていた。

 桜は鮎喰川の堤防沿いの道路や不動橋からも望むことができ、付近を通る人たちの目を引いている。

 大川良文住職(67)は「桜の花はほんの一瞬、ぱっと咲いてぱっと散る。眺めてもらって明るい気持ちになってほしい」と話した。

【動画】https://youtu.be/KfVfcUOkyeE