産卵のため上陸したアカウミガメ=6月7日、美波町日和佐浦の大浜海岸

 美波町日和佐浦の大浜海岸で、アカウミガメの上陸・産卵を妨げないために5月20日から行われていた、立ち入りなどの規制が8月21日、解除された。今季の上陸数は延べ15匹で、産卵回数は12回だった。上陸数、産卵回数とも2014年から半減。上陸数は過去10年で06年、09年に次いで3番目に少なかった。

 町ウミガメ保護監視員によると、今季は観測史上で最も早い5月1日に初上陸と初産卵を確認。上陸数の大幅な増加が期待されたが、2匹目の上陸は6月7日まで確認されなかった。

 上陸数は5月が1匹、6月3匹、7月9匹、8月2匹だった。

 上陸数の減少について、日和佐うみがめ博物館カレッタの田中宇輝学芸員(29)=日和佐浦=は「大浜海岸の沖合で餌が十分に確保できず、産卵に来なかった可能性がある」と指摘する。

 また、ウミガメの上陸と産卵は2~3年の周期で増減を繰り返す傾向がある。13、14年は上陸数が30匹を超えたため、田中学芸員は「今年は少ない年だったのかもしれない」と話している。

 産卵回数は昨年の21回と比べ、大幅に減った。ただ、産卵したカメは8匹で、昨年の7匹とほぼ同数。今季は複数回、産卵するカメが少なかった。

 これまでにふ化したのは、5月に初上陸したカメの卵だけ。7月の梅雨明け以降の猛暑と少雨の影響で、ふ化率が低迷する恐れがあるという。

 カレッタの向井田雅史館長(49)は「開館30年の節目の年に上陸が少なく残念。来年以降の上陸数の増加に期待したい」と話した。