独日文化交流育英会(本部・ドイツ)の奨学金を受け、日本を研修旅行中のドイツの大学生ら6人が22日、鳴門市を訪れ、ドイツ村公園や市ドイツ館などゆかりの深い場所を見学した。

 一行は、同育英会が寄贈した菩提樹50本が植えられているドイツ村公園内の「菩提樹の森」や、第1次世界大戦時に板東俘虜収容所で亡くなった兵士の慰霊碑を見て回り、ドイツと鳴門の交流の歴史を学んだ。

 ドイツ館では、NPO法人ドイツ村BANDOロケ村保存会の圃山弘美さん(61)が、収容所の史実を伝える紙芝居をドイツ語で披露。奨学生たちは真剣な表情で、ベートーベン「第九交響曲」アジア初演の逸話などに耳を傾けていた。

 トピアス・ビネンさん(26)は「第九が市民らに長く歌い継がれてきたことに驚いた」と話した。

 一行は20日に来日し、約2週間かけて鳴門のほか東京や奈良、京都などを巡る。23日は四国霊場1番札所・霊山寺や大麻比古神社を見学し、高松市へ向かった。