竹紙を製作する生徒(左)=阿南市上大野町の阿南支援学校

 阿南支援学校(阿南市)の高等部が、本年度から地元特産の竹を使った授業を行っている。生徒は1年がかりで竹紙、簡易トイレ、バイオトイレに使う竹パウダーを製作する予定だ。授業を受けているのは、産業工芸科、生活科学科、普通科の1~3年19人。放置竹林対策に取り組むNPO法人・竹林再生会議(同市)のメンバーと支援学校の教員が指導に当たっている。

 産業工芸、生活科学両科の生徒は、のこぎりや鉈で竹を切り、竹紙や竹パウダーを作るのに適したサイズにそろえる。普通科の生徒は、水に漬けた竹から繊維を取ったり、10月以降、竹紙をすいたりする。

 支援学校は、地域社会で生徒が活躍できる場をつくろうと、地元の竹に着目。再生会議の協力を得て、昨年度から授業を行ってきた。本年度から月2回、作業学習の授業に導入している。

 製作した竹紙は、12月の学校祭でカレンダーなどにして販売する予定。簡易トイレと竹パウダーは災害訓練で活用する。

 普通科2年の川田咲希さん(16)は「作業は楽しいし、やりがいがある」と意欲を見せている。猪子秀太郎教頭は「生徒が地域で活躍できるようサポートしたい」と話している。