徳島県上板町は、沖縄県石垣市と砂糖の歴史を縁に結ぶ「ゆかりのまち」提携が2020年に20周年を迎えたのを記念し、「ゆかりのまち 上板・石垣提携20周年記念誌」(A4判オールカラー、65ページ)を発行した。
友好提携のきっかけは、明治中期に石垣に製糖技術を持ち込んだ上板町出身の製糖家、中川虎之助(1859~1926年)。記念誌には、虎之助の足跡などをテーマに、2020年に徳島新聞に掲載された連載「サトウキビ畑の記憶」を収録した。
5部構成の連載記事を加筆・修正し、未掲載の写真も追加。虎之助の生涯をはじめ、中川開拓団として上板から石垣に渡った家族の物語や、町特産の阿波和三盆糖の魅力などについて紹介している。
このほか、両市町の交流の歴史を時系列にまとめた年表や、新型コロナウイルスの影響で21年度に延期になった20周年記念式典の様子を掲載。両市町の関係者15人が寄せたメッセージも収めた。
町企画防災課の吉田哲也課長は「上板と石垣が歩んだ歴史を多くの人に知ってもらい、今後の交流につなげたい」と話した。
記念誌は3月末に千部発行。両市町の関係者らに贈ったほか、上板町民と町内業者の400人限定で、友好提携に関するアンケートの回答者に配る。問い合わせは町企画防災課、電話088(694)6824。
<連載>サトウキビ畑の記憶~上板・石垣をめぐる物語
https://www.topics.or.jp/category/news-original/サトウキビ畑の記憶~上板・石垣をめぐる物語