劇団「東京演劇集団風」(東京)の巡回公演「肝っ玉おっ母とその子供たち」が4日、阿波市土成町の御所小学校であり、児童175人がプロによる迫力いっぱいの舞台を楽しんだ。
劇はドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒト(1893~1956年)の作品で、欧州の三十年戦争によって母と3人の子どもの間が引き裂かれるというストーリー。
劇団員14人は、子どもを戦争に行かせたくない母の愛情や平和を願う子の心情を細やかな演技で表現した。終盤には同校教諭3人も出演し、平和の尊さを訴える詩「あとから生まれてくる人たちに」を朗読した。児童が劇団員と共に劇中歌を歌う場面もあった。
6年の村山慎之助君(12)は「演技が上手で感動した。過去に戦争があったことを忘れてはいけないと思った」と話していた。
公演は文化庁の「文化芸術による子供の育成事業」の一環。今月中に小松島市内の3小中学校でも上演する。