徳島県警は、大地震発生時に徳島市万代町2の県警本部の警察車両が津波で被害を受ける恐れがあるとして、近くにある複合レジャー施設の立体駐車場に車両を避難させることができる協定を運営会社との間で結んだ。8日には協定締結後初めての初動対応訓練があり、警察車両22台を避難させた。
協定を結んだのは、レジャー施設を各地で運営するラウンドワン(堺市)。県内で震度6~7を観測する地震が発生し、徳島市に津波の恐れがある場合、県警本部から約500メートルの場所にあるラウンドワン万代店(同市万代町4)の立体駐車場(高さ約15メートル)に警察車両を避難させることができると定めている。締結は1日付。
被災状況によって避難する台数は異なるが、県警本部には約120台の車両がある。同様の協定を県警が結ぶのは初めて。
2011年3月の東日本大震災では、東北の各県警の警察車両が津波に流されるなどの被害を受け、救助や治安維持の活動に支障が出た。徳島県警本部も津波浸水区域にあり、南海トラフ巨大地震で浸水の恐れがあるため、県警警備課が対応を検討していた。
8日朝の訓練では、本部の約700人に緊急招集のメールを送った後、駆け付けた警察官が車両を立体駐車場に移動させた。警備課の佐藤永彦次長は「災害時の人命救助などに支障が出ないようにしたい」と話している。
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