徳島県サッカー協会の審判員を務める板野高校3年の大嶽(おおだけ)琴音さん(17)=板野町大寺=が、日本サッカー協会(JFA)の2級審判員に合格した。JFAなどによると、県内で高校生が受かったのは男女通じて初めてで、全国的にも珍しい。大嶽さんは「より自信を持って笛を吹くことができる」と喜んでいる。
審判資格は最もレベルの高い1級から4級まであり、2級は四国サッカー協会が主催する大会などで主審ができる。昇級審査は県協会審判委員会の推薦を受けた上で、走力を測る体力テストと審判技術を見る実技、筆記があり、いずれも基準点をクリアしなければならない。複数回挑戦する人が多い難関だが、大嶽さんは6月の審査で一発合格し、県内15人目の2級審判員となった。
小学校時代にサッカーをしていた大嶽さんは、地元チームの元コーチに誘われたのがきっかけで資格取得に挑戦。中学3年で4級、高校1年で3級に合格し、クラブチームのリーグ戦や小学生の県大会などで年間約100試合の審判をこなしながら技術を磨いてきた。
「試合をスムーズに進行させることができたときは気持ちがいい。大好きなサッカーに数多く関われる喜びもある」と魅力を語る。
8月22日から徳島市球技場で行われた県少年団大会では、2級を取得後初めての主審を務めた。30日の少年の部決勝もホイッスルを吹き、高校生とは思えない堂々としたジャッジを見せた。
卒業後は進学を予定しているが、審判も続けるつもりだ。目指すは2020年の東京五輪の審判。「経験を積んで試合をさらにうまくコントロールできるようになりたい」。大きな夢に向かって、さらなる成長を誓っている。