徳島県は9日、新型コロナウイルスに感染した10歳未満~90代の男女110人の詳細を発表した。県鳴門病院でクラスター(感染者集団)が発生し、一時、全ての救急受け入れを停止した。感染者が100人を超えるのは3日連続。
新たなクラスターは鳴門病院のほか、小学校で明らかになった。
鳴門病院では、整形外科の看護師1人の感染が分かり、7、8日に全職員と患者計95人を検査したところ、同科の患者5人と職員2人の感染が判明。職員の同居家族2人も2次感染していた。
救急受け入れは7日午後8時から全科で停止したが、8日午後7時からは整形外科を除いて再開している。
小学校では5~8日の検査で児童6人と教職員1人、児童の同居家族3人の2次感染が分かった。
学校関連の感染者は小学生14人、中学生5人、高校生6人、大学生など7人、大学院生2人、小学校教職員1人。未就学児は8人だった。
軽症は82人、無症状は28人。33人が入院しており、病床使用率は12・5%。重症者用はゼロだった。自宅療養者数は497人となっている。県内の感染者は累計1万9456人となった。
県によると、携帯電話などの位置情報を利用した調査で、4月25日~5月1日の来県者数が前週より徳島駅周辺で72%増、鳴門公園周辺で125%増など主要観光地で軒並み伸びた。飯泉嘉門知事は会見で「ゴールデンウイーク中の人流増加が、感染者数に影響している」とみて警戒を呼び掛けた。