東西電工が開発したオレンジ色のLED道路灯=牟岐町河内の同社

 照明器具製造の東西電工(牟岐町)は、ウミガメが明るさを感じにくいオレンジ色の光のLED道路灯を開発した。アカウミガメ上陸・産卵地として知られる美波町の大浜海岸では近年、上陸数が低迷しており、陸地の明かりがその一因とされている。このため県や同町の日和佐うみがめ博物館カレッタが開発を依頼していた。ウミガメ保護のための道路灯は国内初。

 道路灯は長さ約70センチ、幅約40センチ、高さ約15センチ。特定の波長の光を発することができるLEDの特性を生かし、ウミガメへの影響が少なく人の目にもやさしいオレンジ色の光を、カラーフィルターを通さずに出せるようにした。今後、県が既存の水銀灯などからの切り替えを検討する。

 大浜海岸のウミガメ上陸数は、1990年代前半まで毎年100匹以上いたが、最近10年間は2~53匹にとどまっている。2015年は15匹だった。

 ウミガメは、さまざまな波長の光が混ざった白色の光を嫌うとの研究結果があり、13年に大浜海岸を訪れた米国の研究者からも「街灯など陸地の人工的な明かりが上陸数に影響している」と指摘されていた。

 県や美波町は14年2月に対策を検討。水銀灯に海方向を強く照らさないよう遮光板を設置するほか、オレンジ色の光の高圧ナトリウム灯への切り替えを順次進めている。さらに省電力で長寿命のLEDに着目して、東西電工に協力を求めた。

 カレッタの田中宇輝学芸員(29)は「ウミガメ回帰の第一歩になれば」と期待を寄せる。同社の三島庸歳営業グループリーダーは「地元に貢献できる製品を生み出すことができてよかった。ウミガメと人の共生に役立ててほしい」と話した。