三好市井川町の住民らが、古くから草木染の赤の染料に使われてきた「アカネ」の在来種を活用した地域活性化を目指し、「井川茜(あかね)保存会 茜の杜(もり)」を立ち上げて1年余りとなった。株の増殖や染色技術の確立に取り組み、茜染めのマスクを製品化するなど成果が出始めた。栽培する株の数や製品の種類をさらに増やす計画だ。

 茜の杜は、井川町の山間部などに在来種「日本茜」が自生しているのに着目した住民ら52人が昨年3月に結成した。1年目は住民を交えたワークショップを10回以上開催。自生株を保護しつつ、数を増やして持続的に使うための栽培法や、自生株とは色の出方が異なる栽培株の染色技術確立に努めた。