インスタントカメラを構える女性。現像が不要とあって人気を集めた=1972(昭和47)年、徳島市内(本社所蔵写真)

 インスタントカメラの代名詞のように使われる米国ポラロイド社のポラロイドシステム。同社を創設したエドウイン・ランド博士が、娘の「撮った写真をすぐ見られないの」の一言から開発し、1947年に製品化した現像不要の写真システムである。

 手間と時間のかかる現像、プリント作業が不要なこのシステムは、広大な国土で現像所が少なかった米国で爆発的に普及した。ブームは世界中に広まり、日本でも60年代に市場流通が始まった。

 写真の女性が構えているのがポラロイド社製のカメラ。撮影から1分後には見られる写真は若者を中心に人気が出たものの、近隣のカメラ店で現像プリントが安く手軽にできる日本では、応急的な写真撮影の手段と捉えられることが多かった。

 写真のデジタル化でその役目を終えたかに見えたインスタントカメラは今、息を吹き返している。次々に撮影してはインターネットで共有し、閲覧数を気にする環境に息苦しさを感じる若者が、ワンシャッター1枚のみのアナログな写真に魅力を見いだしているようだ。