夜に懐中電灯で照らして見る写真展のリハーサルをする塾生=徳島市のあわぎんホール

 夜の屋外に並べられた写真を懐中電灯で照らしながら観賞する一風変わった写真展が16~19日、徳島市のあわぎんホール玄関前広場で開かれる。暗闇で恐怖が倍増するような写真から、ほっと一息つけるものまで多彩な作品を展示。会場にはスズムシの鳴き声が流され、秋の風情が醸し出される。
 
 とくしま芸術文化賞受賞の写真家、西田茂雄さん(65)=同市八多町金堂=の写真塾主催。午後6時から8時まで、ホール東の1階玄関前にある階段や玄関横の植え込みに、西田さんと塾生計18人が撮影した写真(縦53センチ、横63センチ)70枚を展示する。

 阿波人形浄瑠璃の写真撮影で知られる同塾らしく、髪を振り乱した木偶の頭だけが木の枝に掛けられていたり川に漬かっていたりと暗闇でなくても怖いような写真から、あおむけに寝そべる猫といったほほ笑ましい作品まで幅広い。

 夜しか見られないようにするために連日、開始時刻の直前に作品を並べ、2時間後には片付ける徹底ぶり。スズムシやコオロギなどの鳴き声を録音した音声が流れ、来場者には茶が振る舞われる。

 夜の写真展は、西田さんが知人から「仕事がある人は日中の写真展に行きにくい。涼しい夜の方がみんな足を運びやすいのでは」と言われたのがきっかけ。違った形にしようと、屋外で趣向を凝らすことにした。

 西田さんは「他では味わうことのできない展覧会。秋の夜長に、目と耳で写真を楽しんでほしい」と呼び掛けている。無料。懐中電灯は主催者が用意する。雨天中止。