ご愛読いただきました薬丸岳・作、君野可代子・画「罪の境界」は5月31日に完結し、6月1日からは徳島市出身の作家、南杏子・作、夜久かおり・画「いのちの十字路」が始まります。訪問医療に取り組む若き医師が介護の現場に向き合い、悩みながら成長していくヒューマンドラマです。

 〈作家の言葉〉介護にまつわる事件があとを絶ちません。十代の終わりに介護を経験し、今も医師として現場に立つ私は、いつか家庭内の介護の問題に正面から向き合って書きたいと思っていました。訪問診療に従事する「まほろば診療所」を舞台にして、少しでも生きやすい世の中への切なる願いをこめ、精いっぱい書かせていただきます。

 〈画家の言葉〉人がさまざまないきさつから在宅医療を受ける。そこには人の数だけ濃密な物語が生まれるのだと、前作「いのちの停車場」から感じることができました。本作でまほろば診療所の人々と再会する喜びをかみしめながら、彼らの物語に寄り添えるような絵を描けたらと思います。

 みなみ・きょうこ 1961年徳島市生まれ。83年日本女子大学家政学部卒業。出版社で編集者として勤務した後、94年東海大学医学部に学士編入。慶応大学病院老年内科などを経て、2007年より東京都内の高齢者向け病院に内科医として勤務する。16年「サイレント・ブレス」で小説家デビュー。20年刊行の「いのちの停車場」は21年に映画化された。

 やく・かおり 1985年熊本県生まれ。坂川栄治装画塾2016年度第一期修了。書籍の装画、文芸誌の挿画、絵本の作画などの分野で活動している。

新連載小説「いのちの十字路」6月1日スタート 作者・南杏子さん(徳島市出身)インタビュー
https://www.topics.or.jp/articles/-/710552