県内基準地のうち商業地で11年連続の最高価格となった徳島市一番町3

 徳島県が16日発表した基準地価調査(7月1日時点)によると、県内基準地の平均地価は17年連続で下落した。ただ、下落率は2・1%と前年に比べて0・8ポイント縮小し、4年連続で改善した。景気が回復基調にあることや低金利などが理由とみられる。県地価調査価格検討会の富永守代表幹事は「土地需要は回復してきており、地域によっては下げ止まりつつある」と分析した。
 基準地は住宅地123地点、宅地見込み地1地点、商業地47地点、工業地8地点、林地6地点の計185地点。このうち、住宅地3地点と商業地2地点は前年の調査地点から変更された。

 市町村別の下落率は牟岐町が4・0%と最も高く、美波町3・8%、海陽町3・4%、美馬市3・2%と続いた。少子高齢化で若年層が少なく、南海トラフ巨大地震による津波被害への懸念などもある県南部で下落の大きさが目立つ。

 ただ、前年に続いて平均変動率(全用途平均)が県内で唯一プラスだった藍住町(0・3%上昇)を除く23市町村で、下落率は縮小。下落率が3%以下に改善した市町村も20と、前年の11から大幅に増えた。

 基準地別では、地価が上昇したのは6地点(前年5地点)、横ばいは11地点(5地点)にいずれも増加。前年は下落した鳴門、阿南両市の基準地が含まれており、地価の下げ止まり傾向が拡大していることがうかがえる。下落は157地点で、下落率が比較できる154地点のうち142地点で下げ幅が縮小した。

 県全体の用途別の下落率は住宅地1・9%(前年2・6%)、宅地見込み地0・5%(1・6%)、商業地2・8%(3・8%)、工業地1・0%(1・9%)。1平方メートル当たりの平均価格は住宅地が3万400円(前年比マイナス400円)で、商業地は6万1600円(マイナス1400円)。住宅地はピークだった1998年の51・0%、商業地は91年の24・6%に落ち込んでいる。

 住宅地で最も下落率が高かったのは阿南市加茂町不けの4・8%。加茂谷地区の中心的集落で、昨年の台風による浸水被害の影響などで土地需要が低迷していることが響いた。上昇率のトップは吉野川市鴨島町山路の2・5%で、隣接する市道が拡幅されたため地価が上昇した。

 商業地で最も下がったのは前年と同じ美馬市脇町脇町で、下落率は全基準地で最大の4・9%。県道鳴門池田線沿いにあるが、同路線のバイパス沿いに大規模商業地が形成され、土地需要が減っている。下落率が最も低かったのは鳴門市撫養町斎田の0・8%。市中心にあるが、郊外商業地の利便性向上に伴って中心市街地の地価下落が進んだ。

 基準地で最も地価が高かったのは、住宅地が10年連続で徳島市新蔵町2の13万4千円で、前年比は横ばい。商業地は11年連続で同市一番町3の37万円で、前年から1・9%下落した。