女子競輪「ガールズケイリン」で現役唯一の県人選手である藤原春陽さん(20)=小松島市=が、8日に愛媛県の松山競輪場で開かれた「松山ルーキーシリーズ2022」で初勝利を飾った。デビューから5レース目での達成で、県出身のガールズケイリン選手としても記念すべき1勝目となった。

自分でデザインした牛柄フレームの愛車を駆って初勝利を飾った藤原春陽さん=小松島市の小松島競輪場

 初勝利の舞台は、同期の新人だけで競うルーキーシリーズ第2戦(7~9日)2日目。藤原さんは、7車立ての5番車からスタートし、好位をキープしたものの、残り2周で他の選手に次々と外からまくられ、内側に押し込まれてポジションを下げた。

 そこで競輪選手で父の義浩さん(49)ら先輩の「内で詰まっても我慢しろ」という言葉を思い出し、焦らずに脚をためながらポジションを徐々に上げると、最後の直線で先頭を走る2選手の間にできた狭いスペースをするすると抜け出し、先頭でゴールを飛び込んだ。

 藤原さんは待望の初勝利について「ちょっとずるい感じだったけど、あまり脚を使わずあっさり勝てた」と振り返り、「勝ててうれしかった。徳島ガールズ選手の初勝利にもなって良かった」と笑顔で話した。

 最終日には、前2走のポイント上位が出られる決勝に出場。残り1周で早めに先頭に立って押し切ろうとし、ゴール直前でかわされて2着となったが、今後に期待が持てるレース内容で締めくくった。

次レースは6月に大宮でルーキーシリーズ最終戦を控える藤原春陽さん=小松島市の小松島競輪場

 4月30日に千葉県の松戸競輪場で臨んだプロ初レースは何もできず最下位に終わった。「発走機の近くに観客がいっぱいいて緊張した。走ることに必死すぎてフォームもバラバラで余裕がなかった」と言う。緊張から体が硬くなったことも影響し、「情けない走りをして恥ずかしかった」と悔しい思いをした。

 それを糧に、以降は持ち味のスピード持久力を生かすため、スタートから先手を取る積極的なレース運びをし、2レース目4着、3レース目2着と尻上がりに調子を上げていった。松山競輪場では4着、1着、2着となり、「思うように走れた。養成所の時から先頭を取ると決めたら確実に取れていた。スタートダッシュが得意みたい」と手応えを感じている。

 当面のレースとして、6月11~13日に埼玉県の大宮競輪場で行われるルーキーシリーズ最終戦が控える。「他の選手とかぶりたくなかった」と、自分でデザインした牛柄の特徴的なフレームも、選手や専門メディアの間で注目されている。「大宮でも決勝に進んで優勝したい。全力を出し尽くし、見応えのあるレースができれば」と意気込みを語った。(植田充輝)